山梨大会 研究局長の鷹野です。
いつも,山梨県造形教育連合ブログをご愛読いただきありがとうございます。
また,全国・関ブロ造形山梨大会へのご支援とご協力に心より感謝申し上げます。
さて,教育美術の9月号が発刊されました。
今回の特集は 「美術の授業」をめぐって -その現状と課題- です。
対談形式の記事で,なんと27ページにわたる特集です。
恥ずかしながら,わたくし鷹野も対談に登場しております。
他の参加者を紹介します。
東京都西東京市谷戸幼稚園 伊藤裕子先生
大阪府守口市立三郷小学校 福岡知子先生
東京都新宿区立落合第六小学校 横内克之先生
町田市教育アドバイザー(全造連委員長) 永関和雄先生
司会は,愛知教育大学名誉教授 藤江 充先生です。
題は「美術の~」とありますが,メンバーを見てお分かりのとおり,幼稚園から中学校まで子どもたちの成長に寄り添ってそれぞれのお立場で幅広く語られています。読み応え十分です。
さて,その中でわたしは,山梨大会の開催準備を通じて感じた“図工・美術の授業研究への危機感”についても触れさせていただきました。
図画工作・美術の授業研究の危機
日本が誇る教師による研究活動。しかし,図画工作・美術の授業研究はどうでしょうか?
わたしたち山梨大会実行委員会では,大会の開催に向けてのさまざまな準備を通じて,図画工作・美術の授業研究に危機感のようなものを感じることとなりました。
小学校の校内研究活動で図画工作について取り上げられることは,なかなかありません。
また,中学校では,美術教師が配置されていたとしてもほぼ学校に一人。専門的な部分は,相談したり深めたりすることがなななかできていません。
では,他校の美術の先生を頼るしかない…。
でも,学校から離れることは以前に比べかなり難しくなってきています。
ましてや,今回の山梨大会のような全国や地区ブロックの開催される県外などへ出かけることなど,校内的にも,また経費的にも難しいという声が届いてきています。
熱心な先生は,研究の場を求めて,休日を返上して,さまざまな団体の主催する研究会に自主的に参加して,自らを高めるしかありません。
休日なら,参加しやすい。でも,それはあくまで自主参加の扱い。
教師の研修は本来の業務の一部であるのに,図画工作・美術に関しては,勤務のある平日にそれを充てる機会がもてないでいます。
そんな点を,対談で述べさせていただいております。詳しくは紙面をお読みいただけたらと思います。
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今守りたい,授業で語り合う
図画工作・美術の授業研究文化
そんな中,今回の山梨大会は~平日開催を選びました。
それは,休日だと子どもたちが関わる「公開授業」ができないからです。
山梨では,みなさんが大切にしてきた「授業で語り合う。」という,いわば日本の研究文化を途絶えさせてはいけない!という意気込みも込めているつもりです。
でも,「山梨には行きたいけど,行けない…。」
日々の授業研究の機会の喪失,他の先生の授業を見る場ももてない。
こんな図画工作・美術の現状に,危機感を感じております。
それでも,全国の先生方は,目の前の子どもたちのためにと,図画工作・美術の授業の充実に日々頑張っておられます。
それでも山梨へ。 それだから山梨へ。 ぜひ山梨へ。
他の都道府県の先生方は,どんな工夫をしていらっしゃいますか? 聞かせて欲しいです。
今,とにかく集うことだと思います。いろいろな困難はありますが,とにかく会って語り合いましょう。
未来100年の子どもたちのために。