図画工作や美術の授業では,「うまい」「へた」は関係ないんだよ!
これは,真実です。でも,それを実際にどう実現させればいいのか~?
山梨でも,この大きな課題に挑みました。
それが,これです。
図画工作の時間にこの4枚のカード(上の4枚)を貼ります。
これは,図画工作ではぐくむ資質や能力を子どもにもわかる言葉にしたのもです。
Ⅰ 造形への関心・意欲・態度→「進んでやって楽しもう!」
Ⅱ 発想や構想の能力→「いろいろ考えよう!」
Ⅲ 創造的な技能 →「ためそう!工夫しよう!」
Ⅳ 鑑賞の能力 →「見つけよう!」
その授業で必要なことは,写真のように吹き出しで補います。
つまり,この授業は
“「面白い転がり方」について「スピード」「動き」「組み合わせ」を
試し,工夫する学習”というになるのです。
このねらいを指導者と子どもたちとが共有したうえで活動に入ります。
この4枚のカードを貼ると,子どもたちから
「いっぱい考えたよ!」
「いいこと思いついたよ!」
「こんな工夫をしたよ!」
「こんないいこと見つけたよ!」…
みたいな言葉が出てきます。
また,指導する先生からも
「いろいろ考えているね!」
「こんな工夫したんだ!すごいね!」
などの言葉が自然に交わされるようになります。
いつの間にか,教室から「うまい」「へた」という言葉が消えてしまいました!
子どもたちは,図画工作を学ぶ本来の意味を理解しながら,
何かを「つくりだす」喜びや自分のよさを見つけ出し味わっていきました。
~これらの工夫は,山梨県の甲州市立松里小学校
(文部科学省や山梨県教育委員会の図画工作の研究指定校でした)で
実践されたものです。
平成26年度の山梨大会では,その授業の実際を公開すべく準備を進めています。
授業の始めに,先生がこのカードを黒板に貼っていくのですが,
子どもたちは,もうすっかり言葉を覚えていて,
自然にカードに書かれた言葉を声をそろえて読み上げてくれます。
その姿がとても愛らしいです(!)
By 鷹野 晃